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英語 Q and A

このブログは英語学習に関するさまざま質問とそれに対する私独自の回答を収めるために開設されたものです。 英語に関する悩みを少しでも減らし、実りある学修を続けていきましょう。 タイトルをクリックすれば閲覧できます。

   

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カタカナ英語について

Q.1 カタカナ読み、ローマ字読みで覚えたら良いと聞いたことがあります(Friend→フリエンド、フレイエンド)。こういう覚え方は良いのでしょうか?
Q.2「カタカナ英語」が本来の英語の音と大きく乖離する場合があるのはなぜですか?
Q.3 カタカナ英語は危険とのことですが、それならば、可能な限り発音記号を覚えたほうが良いのですか?
Q.4 英語はスペルどおりの発音じゃなくて困ってしまいます。
Q.5 日常的に使われているカタカナ英語で、本来の意味とかなり違うもの、または気をつけたほうが良いものはありますか?

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Q.1 カタカナ読み、ローマ字読みで覚えたら良いと聞いたことがあります(Friend→フリエンド、フレイエンド)。こういう覚え方は良いのでしょうか?
私個人の意見を言えば、望ましいとは言えません。
唯一「綴りを覚える」という点においては効果がありますが、英単語とローマ字はまったくの別ものであるという点、発音に甚大な悪影響を及ぼすという点で推奨できません。
たとえば、Usain。
綴り上は「ウサイン」と覚えれば良いでしょうが、正しい発音は「ウサイン」ではありません。
カタカナで書いては元も子もありませんが、便宜上カタカナで書けば、Usainは「ユーセイ(ン)」と発音するのがが正しいです(カッコ内の文字は言うか言わないかぐらいの弱音)。
おそらくですが、英単語を覚えるときの‘ローマ字読み暗記法’は、英語学習初期の頃に使用するものだと思います。
しかし、英語に限らず、どの学習も自分のレベルが上がるにつれてその学習法も修正したり、変更したりする必要があります(もちろんすべてではありませんが)。
ぜひ自分のレベルアップとともに次のステージへ行ってほしいと思います。


Q.2 「カタカナ英語」が本来の英語の音と大きく乖離する場合があるのはなぜですか?
理由はいくつかあるでしょうが、主な理由は次の2つでしょう。

(a)「子音止め言語」である英語と「母音止め言語」である日本語とでは、音声に大きな差が生じるから
(b)英語に特徴的な音声現象をすべて無視しているから

(a)から説明します。
日本語では「その着物きれいですね」は、"Sono Kimono Kirei desu ne" と音声化します。
太字・下線からわかるように、日本語という言語は各単語が「母音」で終わるようになっています。
一方、英語の場合、Tom goes to school. は、to 以外すべて「子音」で終わっています
これをカタカナ英語(つまり、日本語化した読み方)で読むと、「トム ゴーズ トゥ スクール」(Tomu Gozu Tu Sukuuru)となり、英語本来の音とは明らかに違う音が生まれてしまいます。
これがカタカナ英語が生じる理由の1つであり、かつ、通じない理由でもあります。

次に(b)ですが、次の文は仮に上記の(a)をクリアーしても、通じない、もしくは違和感のある言い方になります。

e.g. I want an apple.

英語ネイティブ・スピーカーは、この文の want と an と apple はそれぞれ切らずに、wantanapple のように、音をつなげて一息で発音します。
もし want an apple を一つ一つを分けて発音すると、「リンゴが欲しいんだって!」のように、すごく強い要求をしているように感じられてしまいます。
少し前に「Let it go」が「レリゴー」のように聞こえるとして、嘲笑的に(つまり、馬鹿にして)取り上げられることがありましたが、Let it go は Letitgo と音をつなげて発音されるのがむしろ普通です。
よって、「レリゴー」こそ英語本来の音に限りなく近い音です。
となると、本当に嘲笑されるべきは、日本人特有のカタカナ英語でしょうね。
本物に近い音を馬鹿にして、本物とは明らかに違いものを受け入れているわけですから。
しかしそれぐらい、日本にはカタカナ英語が蔓延しているということです。

私が中学校の時分に、正しい発音をしている同級生が『あいつ、英語っぽく発音しているぜ~』と言われて(馬鹿にされ)、次からはカタカナ英語に切り替えていたのを思い出します。
そういった場面が今はないことを、もしあるのだとすれば、早急に是正されることを願っています。


Q.3 カタカナ英語は危険とのことですが、それならば、可能な限り発音記号を覚えたほうが良いのですか?
そうですね、出来るなら発音記号は読めた方が良いですね。
単語学習の三原則は『読めて、わかって、書ける』です。
よって、知らない(読めない)単語と出会ったら、必ず発音記号を見る(メモする)ようにしましょう。
発音記号を読めた(覚えた)からといってリスニング力が上がるかどうかわかりませんが、正しい発音が出来るようになれば、リスニング力が上がるのは間違いありません。
たとえば、McDonald's を「マクドナルド」と発音してるようでは、McDonald's を聞き取れるようには(永遠に)ならないでしょう。
McDonald's の発音は [mǝkdánǝld] ですからね(仮にカタカナで書くとすれば、「(メ)イクドーナッ」が原音に近い音を再現できるカタカナでしょうか)


Q.4 英語はスペルどおりの発音じゃなくて困ってしまいます
それはごもっともだと思います。
私の友人の英語ネイティブ・スピーカーも、自分が使用している言語にも関わらず、「英語はスペルどおりに読まないから面倒だ」と言っていました。
英語話者は、ほかの言語の話者よりも「失読症」(読めない、書けない人の)率が高いことがわかっています。
スペル(綴り)と発音の不一致がその一つの原因だと考えられていますから、相当に厄介なものであることはわかります。

複雑な歴史的な背景から、英語は他のヨーロッパ系言語と比べて音声面が非常に特殊です。
英語以外の主なヨーロッパ言語では、単語のスペルをそのまま音声化します。しかし、英語という言語は少し特殊で、スペルをそのまま音声化しない場合があります
便宜上カタカナを使用しますが、例えば、daughter(娘)の場合、最初の dau は「ダウ」ではなく「ドー」と発音しますし、途中にある gh は発音すらしません。
ほかにも、know と now はスペルはほぼ同じですが、前者は「ノウ」、後者は「ナウ」と発音します。
しばしば英語以外のヨーロッパ圏の人が vitamin をスペルのまま「ビタミン」と音声化してしまう場合がありますが、彼らの言語を考えればこれはある種当然の結果です。
となると、カタカナ英語というのは、英語ではなく外国語を日本語化したものと考えても不思議ではありませんが、実はカタカナ英語は「(かつての)イギリス英語」を元にしたと言われています(色々と諸説はあります)。
今でもイギリス人の中には vitamin を「ビタミン」と発音する人がいます。
しかし、アメリカ人は「ヴァタミン」と発音します。
water の語尾をイギリス人は「ター」と発音しますが、アメリカ人は「ラー」と発音します。
したがって、「ウォター」ではなく、「ウォラー」のほうが世界的には通じる発音となります。このような例は多々あります。
現在、日本語の英語教育は「アメリカ英語」が中心であるにもかかわらず、音声面に関しては「(かつての)イギリス英語」が混ざっています。
どちらが正解ということはないですが、どちらかに合わせるか、両方ともしっかりと指導してほしいところですね。


Q.5 日常的に使われているカタカナ英語で、本来の意味とかなり違うもの、または気をつけたほうが良いものはありますか?
確かにいくつかありますが、最近では個人のブログでそういったものを紹介しているものが多数ありますから、そちらを見たほうが有益かもしれません。

以下、私が実際に使って、相手に通じなかった表現をいくつか列挙します。カッコ内の英語が正しい表現です(おもにアメリカ英語です)。

①ノートパソコン(laptop)
②アルバイト(part-time job)
③クレーム(complaint)
④コンセント(outlet)
⑤ガソリンスタンド(gas station)
⑥(有名な人の)サイン(autograph)
⑦ストーブ(heater)
⑧アンケート(questionaire or survey)
⑨トイレ(restroom or washroom)
⑩マンション(condominium or apartment)

個人的に非常に印象深かったのは⑩です。
海外留学していたとき、友達に「今どこに住んでいるの」と聞かれ、「マンションだよ」と答えたら、「キミは貴族か何かかい?」と言われたのを覚えています。
英語の manshion は「邸宅」「豪邸」を意味するので、そんなところに住んでいるとは大金持ちなのかと思ったわけです(のちに訂正しましたが)。

なお、「カタカナ英語」ついでにいえば、上記のような、意味の異なるカタカナ語よりも発音が(まるで)違うカタカナ語のほうが注意が必要でしょう。
例えば、「テーマ」(theme)、「アレルギー」(allergy)、「ココア」(cocoa)は通じなかった覚えがあります。
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