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英語 Q and A

このブログは英語学習に関するさまざま質問とそれに対する私独自の回答を収めるために開設されたものです。 英語に関する悩みを少しでも減らし、実りある学修を続けていきましょう。 タイトルをクリックすれば閲覧できます。

   

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英語学習全般(その1)

Q.1 わからない箇所(こと)はどのように解決していますか?
Q.2 英語を話す(speak)のと書く(write)のでは、どちらが難しいですか?
Q.3 英語(学習)で一番必要とされていることとは何ですか?
Q.4 英文法ができるようになるためには何が一番大切ですか?
Q.5 単語を覚えたら英語ができるようになるって本当ですか?
Q.6 インターネットの辞書はあまり使用しないほうが良いですか?
Q.7 英語で会話をしたいという人が多いのに、なぜ学校では英文読解や文法学習などを重視するのでしょうか?
Q.8
安く留学する方法はありますか。特に英語を勉強したいです
Q.9
英語を長く学習しすぎるのは良くないと聞いたことがあります。どういうことですか?
Q.10 日本語にない文法を学ぶのに大変苦労します。やはり耐えるしかないのでしょうか?

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Q.1 わからない箇所、わからないことをどのように解決していますか?
まずは考えます。
その後、文献(本・辞書・論文)などを見たり、ネイティブ・スピーカーに尋ねたりして、自分の考えが正しいかどうか判断します。
英語(英文)がわからない場合は、前後の文脈を踏まえながら、何度も何度も読み返して、意図する意味を考えます。その日のうちにわからなかったものは、日を置いてまた考えます(どこだったかわからなくならないように「付箋」を貼ったりします)。
基本的にはこれの繰り返しです。
調べたり聞いたりするよりも前にまず自分で考えることを大切にしています。
人に聞いたりネットで調べたりすれば、すぐに答えが出るかもしれませんが、それでは「脳」力は上がりません。
まずは自分で考え、その後、その考えが正しかったのかを検証することで(仮にその考えが間違っていたとしても)、いずれは人に頼らずとも正確な答えが導き出せると思っています。


Q.2. 英語を話す(speak)のと書く(write)のでは、どちらが難しいですか
一概には言えませんが、書くほうが難しいとされます。
「ネイティブ・スピーカー」(当言語母語話者)という呼び方を聞いたことがあるかと思いますが、その一方で「ネイティブ・ライター」という呼び方は聞いたことがないと思います。
これは、ある言語が使用されている国や環境で育つと自然にその言語を話せるようになるが、書けるようにはならないということを意味しています。
日本に長く住んでいる(日本)人でも、文章作成力にはかなりの差があることがありますよね。つまり、「書く」能力というのは鍛えなければ(練習しなければ)育たないわけです。


Q.3 英語(学習)で一番必要とされていることとは何ですか?
非常に難しい質問ですね。
ある先生は『「やる気、根気、暗記」の3つの「キ」が大事!』とおっしゃっていました。
私もその通りだと思います。
ただもしこの3つの中で選べと言われたら、私なら「やる気」を選びます
「やる気」は「根気」につながり、「根気」は「暗記」につながります。
これが逆になってしまっては、おそらくうまくいきません(「根気」のない「暗記」や、「やる気」のない「暗記」は矛盾しています)。
また別のある先生は『英語学習は「ダイエット」のようなもの』とおっしゃっていました。
これもその通りで、「ダイエット」は生命の危険さえなければ本来する必要はありません。しかも、「ダイエット」は最初の頃はすぐに効果が出ますが、痩せない時期があったりして、心が折れそうになります。
英語学習もまったく同じで、(日本で生活している限り)やる必要のない英語学習をいかに続けるか、それを達成するにはやはり「やる気」が大切だと思います。


Q.4. 英文法ができるようになるためには何が一番大切ですか?
その先に「使う」という意識を持つことだと思います。
文法はその言語におけるルールのようなものです。理解したつもりでも、実際にやってみるとやはりできなかったり、理解が不十分なところに気がついたりします。
〈理解して使う〉〈使って理解する〉という両面からの意識を持つことで、文法の有効性や大事さが理解できるようになります。
なお、「一番」というのはあまり意識しないほうが良いと思います。その人の性格や性別、各時代の教育(受けてきた教育)によって、その尺度は移り変わるものですから。


Q.5. 単語を覚えたら英語ができるようになるって本当ですか?
「覚えたらできるようになる」というよりは、「覚えないとできるようにならない」というのがが正しい言い方だと思います。
文法力が補える部分はありますが、やはり単語力があるに越したことはありません。単語力に損はありません。知っていれば知っているほど得になります。
しかし、「じゃあいっぱい覚えればいいんだな!」と短絡的にならないようにしましょう。
実はすでに皆さんは多くの英単語を知っています。
受けてきた教育にも拠りますが、概ね、中高までの学習で3000 ~ 5000語近くの語彙を学習していることでしょう(I, my, me, mine で4語です)。
問題なのは使った経験がないためにそれらを使いこなせないことです。統計上のデータでは、それらの語彙を駆使すれば(特殊な状況を除き)会話程度であればほとんど困らないことがわかっています。

どの言語においても「知っているだけで良い単語」と「使えなければいけない単語」の2種類があります。
前者は、自分で使うことはなくても読めば(聞けば)わかる単語のことです。「小難しい単語」と言えばわかりやすいでしょうか。一方、後者は文字通り、話したり、書いたりする際に使えるようにならなければいけない単語です。例えば、eat や arrive、consider などの単語です。
これまでの単語学習の研究によれば、同じに単語に何回出会ったか実際に何回使ったことがあるかで習熟度に大きなが差が出ることがわかっています(当たり前の結果ではありますが)。
英語の記事を読んだり、海外の有名人のツイッターやインスタグラムを積極的に見たり、あるいは自分でも実際に使ったりする回数を意図的に増やしていくと自然と単語力も上がっていくと思います。
“単語力は1日にして成らず”

〈集中回答「単語学習について」も併せてご覧ください〉


Q.6 インターネットの辞書はあまり使用しないほうが良いですか?
わたし個人の見解ではインターネットの辞書も十分有効です。
一般的ではない語彙や専門的な語彙、スラングなどの特殊語彙はインターネットの辞書のほうが見つけやすいことがあります。
インターネットの辞書には有料のものもありますが、多くの人は無料のものを使っていることでしょう。無料が絶対的に悪いわけではありませんが、ちゃんと使うのであれば有料のもののほうが良いです。
そして、世に売られている紙の辞書や電子辞書は有料です。有料がゆえに学習者のためを思ったさまざまな使い方や情報の記載があります。それを知らずにただ無料だからといってインターネットの辞書に飛びつくのはあまり良いことではないですう。
スマホのアプリと同様、無料と有料にはそれぞれ良し悪しがありますので、そのことを理解したうえで各種辞書を使い分けると良いと思います。
ちなみにわたしは、紙の辞書も電子辞書もインターネットの辞書もすべて使っています。


Q. 7 英語で会話をしたいという人が多いのに、なぜ学校では英文読解や文法学習などを重視するのでしょうか?(余談アリ)
日本は英語を使用せずとも豊かに暮らせる世界でも珍しい国です。しかし、それゆえに日常生活を送っていくうえで英語を(人によってはまったく)必要としません。砂漠に住んでいる人が水泳能力を必要としないのと同じように、我々にとっても英語は日常生活において必要ではありません。
つまり、多くの日本人にとって英語は普段使わない言語なわけです。
普段使わない海外の国の言語を「外国語」と言います。
普段まったく使わない「外国語」を学校教育として行なっていく場合、いつか使うときが来るそのときのため"基礎固め"、あるいは外国語教育を通して“言語野を教化すること”が重視されることがあります。かつての日本もそういう考えの元、英語教育が行なわれてきました。要するに、「使うこと」ではなく、使うための「基礎・基本を学ぶこと」が学校教育では優先されてきたわけです。
その考えが未だ強く残っている一部(あるいは大部分の?)学校では、英文読解や文法学習などに今でも力を入れているのでしょう。

ただし、平成以降、英語教育の改革が推進され、今では多くの学校が実践的な英語教育が行なわれています。少子化が進む現在、いかに自校の英語教育をアピールするかが生徒獲得につながるともいわれており、従来型の英語教育は多くの親御さんにとってあまり魅力的ではないでしょうから、今後、さらに実践的な英語教育をウリにする学校は増えてくることでしょう。
なお、コミュニケーション路線になってから早25年が過ぎましたが、望ましい成果を挙げられていないのが現状です。むしろ、英語力が悪化しているとの調査もあるぐらいです。

〈以下、余談〉
どちらにせよ、英語教育は今後さらに熱を帯びるのは間違いないでしょう。ただ、この流れは少し危険な香りもします。
というのは、英語教育への熱が増せば増すほど、英語が出来ないことへの劣等感を子どもたちに植え付けることになるからです。
英語はあくまで一言語であり一教科です。
英語が出来なくても、ほかに好きなこと(勉強以外でも良し!?)や得意なことがあれば、それを鍛えて自分に武器にすれば良いはずです。人には得手不得手、好き嫌いがあるものです。
しかし、なぜか「英語が出来ない」と、すべてとは言わないまでも、多くのことが否定され、マイナスのフィルターが強くかかる世の中のような気がします。
これでは健全な精神状態で学業に励んだり、日常生活を送ったりすることが難しくなってしまうのではないでしょうか。
世間が「英語至上主義」を煽るせいで、英語が出来なかった場合の英語に対する憎悪は凄まじいものがあります。
英語を教える人間が言うのは本来であれば理に反しているのかもしれませんが、私個人としては、もう少し健全な精神状態で英語という言語を学んで(楽しんで)ほしいと思います。

ちなみに、英語を「公用語」とする国々は「英語ができる=良い職につける」というシステムが出来上がっているため、多くの大人たちは自分の子供たちに徹底した英語教育を施します。
しかし、その結果、その国の言語や文化は廃れ、イギリスやアメリカを始めとする「英語国」の傘下に置かれている、悪い言葉でいえば、「植民地化」しているなどと言われます。
日本ではまだ「英語ができる=良い職につける」というシステムが確立したとは言えませんが、それが確立した '暁には' 一体どうなってしまうのか、少し(いやかなり)不安な気がします。


Q.8 安く留学する方法はありますか?特に英語を勉強したいです
留学には大きく2種類あります。一つが語学留学で、もう一つが大学留学です。
英語を特に勉強したいということは、前者の語学留学をしたいと(勝手に)推察しますが、であるなら、物価の高いイギリスやアメリカよりも、英語を公用語として使用している、フィリピンやシンガポールに行かれるのが良いでしょう。
この点については、詳しくは「留学について」を参照されるのが良いかと思います。

ちなみに、大学留学であれば、学校やお住いの自治体から援助が出る場合があります(交換留学もその1つ)。
私が海外の大学に留学した際は、それらの援助を使って留学したので、生活費以外はほぼタダで大学留学ができました。


Q.9 英語を長く学習しすぎるのは良くないと聞いたことがあります。どういうことですか?
これはさまざまな研究によりわかっていることですが、真剣に取り組まずにダラダラと長くやってもあまり効果はないそうです。
単に、長くやっても効果がない、という意味ではないですね。
これは、外国語(英語)学習に限らず、あらゆる学習において言えることでしょう。
密度の濃い学習をある程度行い、(できる!という)感覚が身についたら、あとは長い期間継続して行うのが良いとされています。
つまり、ある期間は全力でその学習に取り組み、一定の力が付いたら、あとは定期的にその学習を行うということです。
例えるなら、100メートルダッシュで走力を付けて、そのあとはマラソンに切り替えて体力を付けるいったイメージです。
日々外国の小説や新聞を読んだり(マンガでもOK)、海外の人と触れ合うことを継続して続けると良いと思います。



Q.10 日本語にない文法を学ぶのに大変苦労します。やはり耐えるしかないのでしょうか?
そうですね。ある程度はやはり耐えるしかないと思います。
外国語学習すると必ず「拒否反応」が起きます。例えば「冠詞」(an / a / the)なんかは日本語にないので、強い拒否反応が出ることでしょう。
冠詞は、文中に出てきた名詞にどういった特性が備わっているか、どういった意味を込めてその名詞が使われたかによって、a(n) を使うのか the を使うのか、はたまた、使わないのが決定されます。
日本語には冠詞がありませんので、習得するとなると相当の時間と労力がかかり、その結果として大きな「苦痛」が伴います。
この「苦痛」こそが「拒否反応」であり、外国語を学んだ際の自然の反応ともいえます。

「冠詞」以外にも、「分詞」や「関係代名詞」、「現在完了」といった日本語には存在しない文法事項や、日本語を単に訳しただけでは意味が通じない英語(例えば、道を譲ってもらったり、お店の店員を呼んだりする際によく使用する「すみません」が、英語では I'm sorry.とは言わないことなど)にも「拒否反応」が発生します。
これらの「拒否反応」を一言でいえば『めんどくさい違い』ということになりますが、これらの「拒否反応」とどう向き合っていくか(ときに耐えていくか)が言語学習のキモともいえるでしょう。

まるっきり英語ができない高校生時代、私は英語ドベクラスに所属していました。そのドベクラスを担当していた先生から、初日の授業に次のようなことを言われたのを覚えています。

『英語ができる人は相対的に我慢強い。いや、もしかしたら、英語ができるようになるにつれて、我慢強くなったのかもしれない。社会に出たら様々な苦労に耐え、それを乗り越えなければいけない。英語ができる人は英語ができない人よりも生涯年収が高いと言われるが、それは英語ができるから高いのではなく、苦労に耐え、それを乗り越えたことで、それ相応の評価を受けたからだと考えるほうが妥当だろう。英語学習は一つの精神修業の場であり、苦手な(大嫌いな)英語を克服することが、今後のみんなの将来にも大きく影響すると思う。だから、頑張って英語を勉強しよう!しかも、使えると世界が広がって楽しいぞ?』


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そのほかの回答も併せてご覧ください。
英語学習全般(その2)
英語学習全般(その3)
英語学習全般(その4)


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